たたく、かじる、ものを投げる

小さいうちは、人との距離のとりかたがまだうまくできません。

また、自分の中にある感情をうまく言葉で表現することができません。

そのため、たたいてしまったり、かじってしまったり、ものを投げたり、

乱暴にふるまうことがあります。

ついたたいてしまう子、たたかれてしまう子、どちらも

自分の中に「わたしなんていなきゃいいんだ」という否定的な感情を持っています。

 

え! たたかれる側も!? 

何だか理不尽さを感じてしまいますね。

 

ぼくなんていなきゃいいんだ、とたたく子

たたかれて、わたしなんていないほうがいいのかな、と感じる子

 

お互いの心の中に、同じものがあるので、引き寄せあってしまうのですね。

 

小さな子どもであっても、たたいたり かじったり ものを投げたりすると

罪悪感を感じます。心がチクッと痛むんです。

その光景を見て大人は感情的になるので、そこでついダメ押しのように

注意、非難してしまいがちです。

 

子どもを責めたくなる気持ち、言わずにはおれない気持ち、それは大人側の心の問題になります。

怒りをまずグッとこらえて、子どもの様子をじっと見てみましょう。

 

子どもの表情を、目を見て、その心の奥を汲み取るように感じてみましょう。

表面に現れている行動の、そのベールをくぐった奥へ向けて言葉をかけましょう。

 

 本当はなかよくしたかったけど、どう言っていいかわからなかった

 きらわれたかと思ってたたいた

 先に向こうからいやなことを言われたからたたいた

 

子どもには子どもなりの理由があります。

まずは、それがどんな理由であれ(正しい・間違い関係なく)、丸ごと聞いてあげましょう。

 

子どもの奥の気持ちに触れられたら、どんなふうに伝えればよかったのか教えます。

 

 なかよくして、って言ったらいいね

 そんなふうに言われてかなしい、って伝えたらいいね

 

 

 

たたかれた側の子にも、対応します。

たたかれたり、かじられたりして、びっくりして傷ついています。

そして、「自分はダメだ」「嫌われている」と思っています。

 

その心に寄り添うように、声をかけましょう。

 

 たたかれて痛かったね

 きらわれたと思ったね

 あなたのこときらいでたたいたんじゃないよ

 

そんなふうに伝えます。

泣いていたら気が済むまで泣かせます。

 

子どもどうし、ぶつかり合う経験は

お互いのネガティブな思い込みを解消するのに絶好のチャンスととらえて

どちらの側にも、一人ずつ正面から向き合うように接しましょう。

 

また、ついたたいてしまう子の中には

持って生まれたエネルギーが有り余っている子どもがいます。

 

体の外へエネルギーが大きくはみ出しているような子は、

そのエネルギーを消費するために、とにかくアグレッシブです。

 

じっとしていられなかったり、不安をかき消すように動き回ったり、

突拍子もないことを思いついたり、大人の想定外のことをしたりといったこともあります。

 

この子はそうなんだと理解して、

エネルギーを発散するような遊びの場、習い事の場を準備してあげることも大切です。