NICU・保育器にいる赤ちゃんのママへ (2)

離れている赤ちゃんに、母親としてどんなことがしてあげられるか、一緒に考えていきましょう。

 

ママと赤ちゃんのつながりは、神秘的です。

何か月か一緒におなかの中にいて、その生活のすべてを共にしていたのですから。

面会時にあなたにできること、心の奥で赤ちゃんとつながることなどについてお話します。

赤ちゃんの視点から、見ていきましょう。

赤ちゃんは、生まれてすぐにママから離れ、あわただしく処置などを受けます。

その後、保育器のなかで過ごすことになります。

 

例え小さな赤ちゃんであっても、病気や障碍を抱えていても

赤ちゃんには意識が宿っていて、この状況を感じています。

 

赤ちゃんは、処置のこと、保育器に入ること、しばらく入院することなど

何も知らされないまま、なされるがままにされています。

この時赤ちゃんは、自分の置かれている状況を十分に認識できないため

不安や恐れ、ママが近くにいない戸惑いを感じています。

 

 どうしてママが近くにいないのか

 どうしてママは姿を見せてくれないのか

 どうして痛い思いをするのか

 いつまで続くのか

 

不安とさびしさと戸惑いと心細さと。

赤ちゃんの意識で感じています。

 

ママが来ることを待って待って待って 待ちつかれて。

 

 もうママは私のことを置いていったのかな

 ママは私のことが必要ないのかな

 ママに嫌われたのかな

 

そんなふうに感じてしまいます。

 

こんなことを書くと、ショックを受けられるかもしれません。

しかし、これは

あなたが母として十分なことをしていないという意味ではありません。

医療スタッフのケアが不十分だという意味でもありません。

 

赤ちゃんは自分の置かれた状況を

こんなふうに受け取ってしまう、ということなのです。

 

赤ちゃんは自分の想いをママに伝えることもできず

逆に

本当は違うんだよ ということを、知らされることもなく

やがて退院して家族の元での生活が始まります。

 

ずっと離れていた時のしこり・心の痛みがあるため

小さなころから

親に距離をとる子、または親とのつながりを求める子になります。

ママからすると

どこか扱いにくさを感じる赤ちゃんであったり、

育児の悩みの多い赤ちゃんだったりします。

 

ママも、私のせいでという罪悪感があるため

子どもちょっとしたことに自分を責めてしまい、

子どもとつながっていない感じ、分かり合えない感じを感じるかもしれません。

 

子どももママも

お互いの心の壁が真に分かり合うことを阻んでしまいます。

 

保育器に入っていたせいだ

って、責めるのはやめましょう。

 

遠く離れていても、かつて一心同体だったママと赤ちゃん、

そのつながりは、そんなに簡単なものじゃありません。

そのことを心の片隅に置いておいてくださいね。

 

子どもとの間に起こる育児の悩みや問題は

保育器に入っていたことそのものが原因ではなく、

赤ちゃんがその状況を理解できなかったことにあります。

 

ですから、例え赤ちゃんが保育器に入っていても、

ママにできることはあります。

 

面会に行って、赤ちゃんのそばに行ったら

赤ちゃんに状況をお話してあげて下さい。

 

生まれてきてくれたのにそばにいれなくてごめんね

たくさんさびしい想いをしたね

ママに嫌われたと思ったね、ママはあなたのことが大好きだよ

ただ生まれたとき、あなたが小さかったの

それで、もう少し大きく元気になるまでここで治療することになったの

ママはこのベッドの中に入れないないの

たくさん抱っこしてあげられないけど、いつもあなたのことを考えているよ

あなたのことを愛しているよ

ママ、もう帰らなきゃいけないけれど、また来るから待っていてね

 

 

生まれたばかりの赤ちゃんに こんなことが通じるだろうか、と思いますね。

 

このように出産時にトラブルを抱えた赤ちゃんが

やがて大人になり、何らかのつまづきを感じてセラピーに訪れたとき

その原因を探っていくと

「赤ちゃんの時に、母に見捨てられた」

という深い失望感に行き当たったりするのです。

赤ちゃん自身の当時の幼い意識では、

保育器に入った状況をそのようにしか認識できなかったのです。

 

本当はそうではなかった。

ママもパパも、たくさんの人が赤ちゃんを愛し想っていたのだけど

当時の赤ちゃんにはそのことがわからなかった。

 

ですから、赤ちゃんの時に

「ほんとはね」と赤ちゃんに教えてあげることで

赤ちゃんはずいぶんと生きやすくなるでしょう。

 

一人の人間にお話しするように

「今の状況」

「ママはあなたのことを嫌いでそうなっているわけではない」

「愛している、いつも思っている」

そのことを伝えてください。

 

そして、会えない時は

イメージの中で赤ちゃんにたくさんお話してあげて下さい。

赤ちゃんが居心地のいいように、イメージの中で育ててあげて下さい。

謝りたいときはあやまり、

一緒に寝たいときは胸に抱えて一緒に寝ましょう。

あなたが癒されることで、その波動は赤ちゃんにも伝わります。

 

あなたと赤ちゃんはかつておなかの中で一心同体だったんです。

その時にできた深いつながりがあります。

ですからご自分を信じて、赤ちゃんに語りかけてあげて下さい。

 

 

 

かつて長期の入院をしていた赤ちゃんで

そんなふうに接してあげられなかった方は、

子どもが小さいうちは上の方法で癒してあげて下さい。

 

なんとなく難しさ・扱いにくさを感じる、

ママ自身が自分を責める気持ちが強いなどある場合は

母と子のピエタ・セラピーを受けることをお勧めします。