NICU・保育器にいる赤ちゃんのママへ (1)

赤ちゃんが生まれたら、こんなふうにして、こんなふうに過ごして・・・。

妊娠中に思い描いていた赤ちゃんとの生活。

 

けれども、予定日を待たずに赤ちゃんは生まれ、状態が安定するまでのしばらくの間、病院で過ごすことになりました。

こんなはずじゃなかった、という想いと、保育器越しに見る小さなからだと、

これからの不安と、母として自分を責める想いと・・・。

どうして私が、どうしてうちの子が、

あれがよくなかったのか、これが悪かったのか、

こうしておけばよかった、ああしなければよかった

 

赤ちゃんががんばっているんだから、私もがんばらなきゃ

今日はすこし、やさしく過ごせた

今日は昨日より前向きに考えられた

 

けれど、街を歩くと親子連れが目に入って、また落ち込んだ

病院で先生の話を聞いて、また不安になった

 

毎日毎日泣いて、ご飯も喉を通らなくて

それなのに

なぜ夫は一緒に考えてくれないんだろう

なぜあんなに他人事のようないんだろう

 

ママの胸には、たくさんのたくさんの想いが浮かんでは消え浮かんでは消え、

時に、激しい感情にとらわれて一歩も前に進めないように感じます。

 

本当にたくさんの想いをひとりで抱えて、よくがんばりましたね。

 

あなたの胸の中に浮かんでくる想い、

それは怒りや悲しみ、後悔や罪悪感だけではないでしょう。

 

自分以外のすべての人間を恨みたい気持ちや

あたりまえのように幸せを受け取っている他の家族への嫉妬、

すべてを終わらせたいような、無力感や失望感

そんなものもあるでしょう。

 

それをすべて吐き出せたら、

だだっこのように泣きわめけたら

楽になるかもしれないのに、

そんなことしてはいけないと、心のどこかでブレーキをかけてしまう。

 

どんな感情も感じてください。

どんな感情もあなたの中にあっていいのです。

 

わたしはなんて小さな人間だろう

わたしはなんてひどいことを考えるんだろう

 

そんなふうに思う必要はありません。

 

もし、できるなら、

気持ちを書き出してみてください。

誰かに見せる必要はありませんから

どんな気持ちも書いてみましょう。

 

そうして、書き出したら

その気持ちに「いい」「わるい」をつけず、

そのままに感じてください。

私には、これだけの気持ちがあったんだな、ということを

書いたもの全体をぼーっと見るような感じで

感じてください。

 

ムリに前向きになる必要はありません。

 

あなたの中の気持ちが癒えた分だけ

前を向けるようになります。

そうやって、少しずつ、前に前に進んでいきましょう。

 

 

長い入院生活の中で、

ふと、何も感じなくなっている自分に気づくこともあります。

赤ちゃんに対して、何も感じない。

病院へ足が向かない。

赤ちゃんのいない生活が当たり前のようになって なじんでしまっている自分に、何も感じない。

 

そんな時もあります。

 

それは、つらい気持ちを受け止めきれなくて

心が「おやすみ」しているのかもしれません。

 

考えていない時も、

あなたの心の奥では赤ちゃんとつながっています。

 

自分の気持ちを大切にし、

「感じられない時があってもいい」

「病院へ行くことが億劫に感じる時があってもいい」

「いいお母さんになれなくてもいい」

そんなふうに自分に「いいんだ」と許可を出してあげましょう。

 

夫との関係はどうですか?

コミュニケーションはとれていますか?

 

あなたは夫に自分の気持ちを伝えていますか?

夫はあなたに自分の気持ちを話してくれますか?

あなたは夫の気持ちを知っていますか?

 

男性はもともと感情を感じにくいことと、

「現実的にどう対処すべきか」という視点で行動します。

 

夫もね、赤ちゃんが保育器の中に入ってしまったことに戸惑い、

不安を抱えています。

 

それでも、仕事へ行かなければならない、日常をこなさなければならない、

悲しみの中にあっても、そうやって日常をまわしてくことが

今、彼のできる精いっぱいの愛情なのです。

 

あなたに寄り添いたいと思いつつ、うまく立ち回れない自分の限界を感じながら

気づかないところで、気づかない形であなたを想い、支えてくれています。

 

対して女性は、

感情を感じやすくその表現のレパートリーも豊富です。

まずその感情を「誰かと共感したい」という視点で行動します。

ですから、あなたは夫に対して、つい

「わかってほしい」

「わたしが期待するようにわかってくれない(期待外れ)」

という想いが強くなってしまうのです。

 

夫があなたに与えてくれている愛のかたちに気づけたとき、

 「ありがとう」と伝えてください。

そこから、あなたの本当の気持ちを伝えてみましょう。

 

言葉のキャッチボール、という表現がありますね。

お互いを責め合うような、言葉のドッヂボールにならないように。

 

まず、あなたの中の気持ちを書き出して感じてみましょう。

その下ある、あなたの素直な気持ちを

相手が受け止められるような言い方で伝えましょう。

 

心の整理がつかなくて

自分を責めすぎ、相手を責めすぎてしまう方はご相談くださいね。